おんなとして終わっていく一方で
私は ”おんな” という生き物以外、なにものでもない。
たったひとりのひとを 慕う 恋ゆる。
交し合いたいというよりも、触れていたい、愛でて
私の掌がいつも
慕わしく彼を覚えて 何層にも記憶していられますように
願い求める そんな一匹の雌であることからも逃れられない。
その反面で いくつかのトラウマを通過した私は
彼以外のおとこ いや男性性というものを 恐れる。
(ライフログの通り 男性作家を好むことさえ稀であり
おとこがうたう歌さえ聴かない)
ちっぽけな小心なサカナ
それだけに彼だけを 求める。
彼だけは私を傷つけない
そうであって欲しいし それだけは信じていられたら と思う。
おわっていくこと
枯れてもそれでも
おんなという生き物
咲くことができなくても
柔らかい優しい水のように
彼のそばに在りたい。
法外な願いだろうか、 そこに流れていて包んでいて、出来うるならば癒していたい。
祈りにも似て
枯れていっても
失われていても
最後に残っていくのは
私がおんなという生き物
あるいはおんなという生き物の残骸であろうとも。
最後までそこに在りたい 生き物であるとういうこと。